この記事はイラストレーターなどのクリエイター、特に自分の作品をマネタイズしていきたい人を対象にしています。
最近、NFTによってデジタルアートを簡単に収益化出来る仕組みが確立されてきました。
様々な企業がこぞってNFT事業を展開し、デジタル作品の商品化を試みています。
NFTは、生産コストがPC環境と人的労力だけで済み、材料費がかからないのが魅力です。
このお陰で、個人のクリエイターでも簡単にデジタルアートを商品化できます。難しい契約や手続きは不要です。
とはいえ初心者にとっては、最初はNFTの販売は戸惑う点が多いかもしれません。
そこで、この記事では以下の内容を解説していきます。
この記事の内容
・そもそもNFTとは?
・NFTの特徴
・NFTの作成方法
・NFTのリスク・課題
この記事を読めばNFTの知見が手に入り、気軽にご自身の作品のNFT化に挑戦できます。
そもそもNFTとは?
NFTはブロックチェーンを利用した技術です。
NFTによってデジタルデータを気軽に商品化できるようになりました。
そもそも今までデジタルデータを販売できなかったのは、容易にコピーして複製されるからでした。
NFTにはデジタルデータが「唯一無二であることを証明する」機能があります。これによってデジタルデータが複製されてもオリジナルとコピーを区別でき、コピー品の販売を監視・特定することができるようになったのです。
しかも、作品転売時に最初のクリエイターに収益が還元される仕組みまで実現しました。
【初心者向け】NFTとは結局何?なぜ価値がある?特徴や課題を徹底解説
2021年7月23日
技術的な部分まで詳しく知りたい方は、下記もご一読ください。
NFTの詳細(こちらをクリックしてください)
NFTはブロックチェーンを利用した技術です。
ブロックチェーンとはネットワーク共有型のデータベースです。日本語では分散管理台帳と呼ばれます。ブロックチェーンは下記の特徴を持ちます。
・不特定多数のみんなでデータを共有・監視する
・誰でも保存データの公開・閲覧ができる
・特定の個人・企業・国家に占有・改ざんされない
NFTを略さずに表記するとNon Fungible Token、日本語で「代替不可能なトークン」という意味になります。
「代替不可能なトークン」とはどういう意味かを説明しますね。
まず、NFTは次の2要素で成り立っています。
・デジタルデータ(作品)
・NFTに関するメタ情報(作品名、説明、作品の参照先URL、etc…)を付属させたトークン(以下、トークン)
ブロックチェーンにトークンを保存してデジタルデータ(作品)の参照先を紐づけることでNFT化されるというのが理屈です。
いわば、NFTとはブロックチェーンに保存されていて、デジタルデータ(作品)を保有していることを「証明」する単なる暗号化デジタルサインです。
この「証明」が唯一無二性を実現させており、代替不可能なトークンの意味となっています。
作品データ自体に何か加工を行っている訳ではないことを知っておいてください。
補足すると、NFTは土地の権利証みたいなものです。
デジタルデータ(作品)の一つ一つに権利証をつけているようなもので、権利証がついたデジタルデータをNFT化したと言っています。
デジタルデータは今後も天文学的に無限に作成されていくのですが、ブロックチェーンというデータベース技術によって、星の数ほど生成されるデジタルデータすべてにNFTという権利証を付与し、付与したものは永久的に保存できます。
NFTの特徴
NFTには5つの特徴があります。
NFTの5つの特徴
1.唯一性
2.偽造不可能
3.二次流通時の利益
4.移動可能性
5.ハードルが低い
1.唯一性
ブロックチェーンを基盤としているNFTは一度発行された時点で唯一無二のトークンとなります。
暗号資産と違い、2つとして同じものがありません。
2.偽造不可能
NFTは発行された瞬間から誰の手に渡ったのかがブロックチェーン上に記録されます。NFTはブロックチェーンが正常に機能している限り、改ざんできないデータなので、仮にNFTの偽物が現れてもすぐに判別可能です。
3.二次流通時の利益
NFTが注目されている要因の一つに、二次流通時(転売された時)の利益が発生することが挙げられます。
美術品などが転売される際、制作者は基本的に利益を得ることはおろか、転売されていることを知ることすら困難です。しかし、NFTの取引はブロックチェーン上で行われており透明性が高いです。また、先述の通り、NFTの来歴はブロックチェーンに全て記録され、追跡可能になっています。
この性質を利用し、NFTが転売された際に制作者にロイヤリティが永続的に支払われるようプログラムしておくことも可能となっています。
NFTを発行したマーケットプレイスでロイヤリティを設定している場合、別のマーケットプレイスに移して転売された際に、ロイヤリティが受け取れないことがあります。
4.移動可能性
NFTはブロックチェーンにのみ依存しています。
マーケットプレイスなどのサービスに依存していないので、そのNFTを購入したマーケットプレイス以外でNFTを取引することも可能です。
これがNFTの移動可能性です。
注意点として、他のマーケットプレイスで取引できるかはNFTのメタデータ情報に互換性があるかどうかによって異なります
5.ハードルが低い
NFTは実際にモノとして存在しているわけでなく、あくまでもデジタルデータです。取引は基本的にブロックチェーン上で行われますので、時間や場所にとらわれず取引可能です。
また、取引だけではなく生成もインターネット上で行うだけなので、誰もがNFTを作り、売り出すことができます。
個人でもNFTが作れる、自分の作品をNFT化する方法
実際にNFTを作成・販売する手順を紹介します。
作品NFT化までの流れ
・作品データを用意する
・使用するマーケットプレイスを選ぶ
(・マーケットプレイスによっては初期費用に使う暗号資産を準備する)
・出品作業を行う
まずはNFT化したいデジタルデータを作成してください。
イラストや音楽、映像ファイルなど大体なんでもOKです。
また、現実のアート作品についても工夫次第でNFTとして売り出すことが出来ます。
例えば画用紙に描いた絵をスキャンしてデジタル画像にしてNFT化するクリエイターさんもいます。
使用するマーケットプレイスを選ぶ
NFTを販売するにはNFTマーケットプレイスを利用するのが一般的です。
OpenSea, Raribleなどが有名です。
弊社ではLEAD EDGEというマーケットプレイスを展開しています。
国内マーケットプレイスで日本語対応なので初心者でも安心してお使い頂けます。Polygonブロックチェーンを採用しており、専用の仮想通貨を購入するのがやや困難ですが、手数料であるガス代が安く済みます。初心者におすすめのマーケットプレイスです。
>> LEAD EDGEを見る
>> LEAD EDGEでNFTを作成・販売する手順
OpenSeaで作成・販売する手順
Openseaで作成・販売する手順
- MetaMaskで接続、アカウント作成
- コレクションを作成する
- 作品をコレクションに登録する
- 作品を売る
最初に、市場規模No1のNFTマーケットプレイスOpenSeaでNFTを販売する紹介します。
まずはOpenSeaに入る前に仮想通貨(ETH)の購入が必要です。
作品の販売時、アカウントごとに1度だけ初期化費用がかかるためです。
(※対象のブロックチェーンがイーサリアムの場合に発生します。Polygonの場合は不要です。)
①GMOコインやコインチェックなどの仮想通貨取引所でETHを購入 ⇒
②MetaMaskなどのウォレットに送金
の手順を踏みます。参考)NFT購入のやり方
ちなみに、編集部のオススメは送金手数料無料のGMOコインです。
>>無料でGMOコインの口座を開設してみる
1.MetaMaskで接続、アカウント作成
次の手順を行います。
- ウォレット(MetaMask)の作成
- Openseaにアカウントを作成
- MetaMaskに暗号資産を送金
ウォレットとは仮想通貨を入れておくブロックチェーン上のお財布です。Opensea等のNFTマーケットプレイスでは、ウォレットを”アカウント”として使用することができるので、アカウント作成時の個人情報入力が不要です。設定手順はこちらの記事を参照してください
①MetaMaskのインストール方法
②3分で簡単! Openseaのユーザー登録方法(アカウント作成)
③MetaMaskに暗号資産を送金
2.アカウントが作成できましたら、次にコレクションを作成します
プロフィール > My Collections > 「Create a collection」ボタンを押します。
上図の赤枠で囲ったボタンを押してください。
下図の画面に遷移します。
各項目を入力していきます。
項目が多い為、各項目を含めた説明はこちらの記事を参考にしてください。
関連リンク:Openseaで売る方法(詳解)
3. 作品をコレクションに登録する
登録したコレクションを選択し、「Add Item」ボタンを押します。
上図の赤枠で囲ったボタンを押してください。
下図の画面に遷移します。
各項目を入力していきます。
※対応するファイルタイプで出品ができます。
jpg, png, gif, svg, mp4, webm, mp3, wav, ogg, glb, gltf
最大サイズ:40MB
4.作品を売る
作成した作品ページ右上の「売る」ボタンを押します。
上図の赤枠で囲ったボタンを押してください。
下図の画面に遷移します。
各項目を入力していきます。
Fixed Priceが固定販売、Timed Auctionがオークションです。
OpenSeaで作成・販売する手順は以上です。
LEAD EDGEで作成・販売する手順
LEAD EDGEで作成・販売する方法を紹介します。
- 暗号資産のMaticを購入、MetaMaskに送金
- MetaMaskで会員登録
- コレクションを作成
- NFTを作成
- NFTを販売
1.暗号資産のMaticを購入、MetaMaskに送金
LEAD EDGEはPolygonブロックチェーンを採用しており、暗号資産はMaticを利用しています。
Maticの購入および、MetaMaskへの送金方法は手順が長い為、下記のリンクなどを参考に進めてください。
>>MATICの簡単な買い方
>>MATICの入手方法(サポートページ)
2.MetaMaskで会員登録
MetaMaskの作成方法は「 OpenSeaで作成・販売する手順」と同じなので割愛します。
・ウォレットの接続
LEAD EDGEの画面からアカウントの作成が可能です。
MetaMaskのウォレットを接続していない状態でLEAD EDGEにアクセスするとこのような画面になるので、真ん中にある青色の「Sign In」をクリックしてウォレットの接続を行ってください。
※MetaMaskのメインネットを「Polygon Mainnet」にしていない場合、「Polygon Mainnet」に切り替える操作が必要です。
このような画面になりますので、右下の「承認」をクリックしてください。
このような画面になりますので、右下の「ネットワークの切り替え」をクリックしてください。
次に他のユーザーにも公開されるプロフィールを設定しましょう。
・プロフィールの設定
「NFTを作成する」の右の丸いアカウントアイコンをクリックし、「プロフィール」をクリックしてください。
このような画面になりますので、「プロフィールを編集する」をクリックしてください。
ユーザー名は他の人に見えるアカウント名のようなものです。
※ユーザー名は必須になります。
※プロフィール画像、及びバナー画像のアップロードは必須になります。
※プロフィール情報は他のユーザーにも公開されます。
正しく入力されていることを確認したら、右上の「保存」を押してください。
右下に「プロフィール情報が保存されました!」が表示されれば、プロフィールの設定は完了です。
これでLEAD EDGEのプロフィール情報を含めた、アカウント登録は完了です!
3.コレクションを作成
LEAD EDGEのサイトのトップページ、もしくはヘッダー右上にある「NFTを作成する」をクリックしてください。
遷移先のページ上部にある「コレクションを作成」をクリックしてください。
別のページに遷移しますので再度、「コレクションを作成」をクリックしてください。
コレクションの設定画面に飛びますので、項目ごとに正しくアップロード・記入をしてください。
ロイヤリティーとは、そのNFTが売買される度に、その売買額から一定の割合があなたに支払われる報酬の割合ことです。
シンボルとはブロックチェーンの仕様上、名称をつけなければならないものです。
通常はコレクション名のイニシャルとトークンの意味のTをつけます。
(例:コレクション名が『KAIJU and ANIMAL Project』の場合、シンボル名はKAPTなどと設定されることが多いです。)
※コレクションのバナー画像とプロフィール画像は必須になります。
※コレクション名は英数字のみの入力が可能です。
※コレクション名、シンボルの入力は必須になります。
※ロイヤリティーの設定は必須になります。
項目が正しく入力されたことを確認したら右下にあるオレンジ色の「コレクションを作成する」ボタンを押してください。
MetaMaskが起動しますので、内容を確認したら「確認」を押してください。
これでコレクションの作成は完了です。
4.NFTを作成
LEAD EDGEのサイトのトップページ、もしくはヘッダー右上にある「NFTを作成する」をクリックしてください。
すると作成するNFTのデータや情報を登録する画面に移動するので、情報を登録していきます。
※作品ファイルのデータ容量の上限は40MBになります。
データの拡張子は、JPG, PNG, GIF, SVG, MP4, MP3, WAVになります。
コレクションには前項で作成したコレクションを選択します。
最後に、項目が正しく入力されたことを確認したら右下にあるオレンジ色の「NFTを作成する」ボタンを押してください。
MetaMaskが起動しますので、内容を確認したら「確認」を押してください。
プロフィール画面に遷移し、作成したらNFTが「所有アイテム」、また「制作アイテム」の中に表示されます。これでNFTの作成は完了です。
5.NFTを販売する
LEAD EDGEのプロフィール画面の下、「所有アイテム」もしくは「制作アイテム」の中から出品したいNFTをクリックしてください。
NFTの詳細ページに移動します。
※LEAD EDGEではそのNFTが入っているコレクションで出品する前に一度だけ「Approve」を実行する必要があります。
一度「Approve」を実行すると、以降同じコレクション内でNFTを出品する際には実行する必要はありません。
出品の前に「Approve」をクリックしてください。
MetaMaskが起動しますので、内容を確認したら「確認」を押してください。
完了したら、再度NFTの詳細ページを確認します。
オレンジ色のボタンが変わっていると思います。「出品する」をクリックしてください。
価格設定などを行うホップアップが出てきますので、価格を正しく入力してください。
正しく入力されていることが確認できたら、下にあるオレンジ色の「出品する」ボタンをクリックしてください。
MetaMaskが起動しますので、内容を確認したら「確認」を押してください。
このようにオレンジ色の「NFTを出品する」ボタンが消え、このような画面になったら、出品が完了です!!
以上でLEAD EDGEでの作成・販売が出来ました。
NFTのリスク – 課題
1.GAS代が高い
NFTの生成や取引をする際、毎回一定のGAS代(送金手数料)がかかります。この手数料が取引するNFT自体の値段より高くなってしまうことがあるのが問題です。
特にイーサリアムネットワークを使用したNFTではGAS代が高額です。
一部手数料を安く抑えるため、別のブロックチェーンを使用したサービスも展開され始めてはいます。
しかし、まだまだ一般的とは言い難いのが現状です。
【NFT初心者】OpenSea(オープンシー)のガス代(gas fee)とは?節約する方法も解説
2021年11月22日
2.NFTの持続性
マーケットプレイスやブロックチェーンゲームがサービスを停止したとしても、ブロックチェーンがある限りは、NFTは皆さんの手元に残ります。
しかし、ブロックチェーン技術の人気が下火になるリスクはあります。
例えば、NFTの時価が下がったり、ブロックチェーンゲームのアイテムのNFTの場合であれば、そのアイテムが使えるタイトルが減ったりする可能性があります。
3.法の未整備
NFTは現在暗号資産ではないということで、金融規制の監督外にいます。
しかし、価値が高騰し注目を集めているため、これからNFT関連のトラブルが発生する可能性もあります。
NFTの取引の手軽さと匿名性からマネーロンダリングに使われる可能性や高額NFTガチャの賭博性なども懸念されています。
法整備が進められ、現在よりも規制が厳しくなるリスクが考えられます。
【危険】NFTと著作権の関係をわかりやすく解説。二次創作の注意点も紹介。
2021年11月29日
4. 流動性の保証はない
先述した通り、NFTは高値で取引されますが、このような値段の正統性に関しては疑問の声もあります。
つまり、NFTの価格の高騰は一時的であり、本来NFTにここまでの需要はないのではないかという疑念もあるということです。
他の全ての資産と同様に、NFTの価格は今後衰退していく可能性もあるということは頭に留めておきましょう。
まとめ
最後にまとめです
- NFTによってデジタルデータの販売が可能になった
- NFTはブロックチェーンを利用したデジタルデータの証明書のようなもの
- NFTを作成・販売するにはマーケットプレイスを利用する
- NFTのリスク・課題を理解すること
改めてのご紹介となりますが、弊社はLEAD EDGEというNFTマーケットプレイスを運営しています。
Polygonネットワークを採用しているため、格安のガス代でNFTの取引が可能です。
出品審査も無いため初心者が手軽にNFTを始めるのに最適です。
この機会にぜひ一度公式サイトをご覧ください。>> LEAD EDGEの公式サイト