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インタビュー

NFT日本人アーティストインタビュー第1弾!!《TAKUROMANさん》

2021/10/052022/10/21WEB3NOW

NFT日本人アーティストインタビューと題しましてnanakusa(SBI NFT Marketに名称変更予定)公認アーティストとして活躍中のTAKUROMANさん(@TryingUnity)をインタビューしました!

NFTとの出会い、活動を始めた経緯、作品のポイント、等々お話を伺いました。
 
▼関連リンク
OpenseaのTAKUROMANさんのページ
TAKUROMANさんHP
 
── NFTとの出会いについて
TAKUROMANさん(以下、TAKUROMAN)
NFTは本当に(今年の)3月くらいまで知らなかったんです。

僕の知り合いで一緒にセミナーに参加していた方が、有名なNFTが75億円で売れたというニュースを教えてくれたんです。1週間くらい前のニュースだったのですが、それを聞いて興味を持ったのがきっかけでした。

そこからまず日本のNFTプラットプレイスのNFTStudioさんがサービスを開始してから間も無くしてクリエーターの募集を開始したので問い合わせました。その後すぐにNFTStudioさんから連絡が来て、イラストレーターさんとか絵師の方が多い印象だったんですが、アート関係の作家も増やしていきたいということで販売することに決めました。

その後、今度はnanakusaというNFTマーケットプレイスに第2期公認アーティストとして選出されたり、自分でもOpenseaに少し出品しながら手探りでやってきたという感じです。
 
──日本のマーケットプレイスと海外のマーケットプレイスの両方を睨んでらっしゃる状態ですか?
TAKUROMAN そうですね。やはりOpenSeaという広いところでどれだけの人が見つけてくれるかというと、マーケティングを頑張らないとなかなかしんどいですよね。
 
──Twitterでも結構英語でツイートされていると思うんですけど、それは海外の購買者にアピールしたいっていう思いがあるんですか?
TAKUROMAN それはありますね。特に英語のツイートを増やし始めたのは「36FUJI」というプロジェクトに参加し始めてからです。

葛飾北斎の富嶽三十六景の絵を36人で分割して描くという企画で、日本の伝統文化を世界に発信するという企画だったので、僕もそれに合わせて海外への発信を心がけてやってきました。
 
──手応えはどうでしたか?
TAKUROMAN とても面白かったですね!

メラタケルさん(@mera_takeru)と高瀬さん(@toshiaki_takase)がお二人で主に舵取りをされてきたのですが、企画だけでなくファンの方を巻き込みながらやっていく仕掛けが素晴らしかったです。他の参加クリエイターさんとの貴重な縁もたくさんありました。
 
──何か通常のアート活動とは異なったNFT特有の難しさはありますか?
TAKUROMAN そうですね。僕の場合だと、最近オフィスや宿泊施設などのインテリアに飾られたり、ハンドタオル等の商品に作品を使用される機会が多いのですが、そういったリアルなものって用途がわかりやすいんです。

一方でNFTというのはまだ僕も掴みきれてないんですね。自分でもいろいろ買ったりしてみて初めてわかることだと思うので、これはもうたぶん僕だけじゃなくて多くの人が手探りでやっているんじゃないかなと思います。
 
──我々の会社もNFT関連の事業をやっているのですが、何か新しいことを1個やるたびにこれって実際どういう仕組みでこうなっているの?みたいなことが頻繁にあります
TAKUROMAN そうですね(笑)そこは難しいっていうことと、あとは価格設定も難しいですね。
NFTの場合だと2次流通での手数料が入ってくるので極端な話、初期の金額にはあまりこだわらなくていいという声も耳にします。

ただ、これは結構本質的なテーマになってくると思うんですが、アート作品は短期の転売って一般的にはそんなに歓迎されない傾向にあると思います。

やはり価値をわかってくれる、それは傲慢な意味じゃなく、共感して理解してくれる方が持ってくれたり、純粋にこれいいよと広めてくれるのはすごくうれしいことだと思うんです。でもすぐに儲かるからという観点で買われてしまうと短期的な投機みたいな感じになってしまうので、そのうち市場にあふれてしまうのではないでしょうか。

需給バランスが崩れると価格破壊につながりますし、そこはどうなのだろうかと。だからあまり安くして、すぐ買ってもらえるというのは嬉しいことである反面、逆に本当に共感してくれる方にたどり着かなくなってしまうのではないかなという思いもあるんです。

まだ僕もNFTは始めたばかりで全然わからないですけど、価格設定は非常に重要と思っています。
 
──現段階のNFT界隈は流行りに乗って短期的にお金を稼げることを重視している傾向が特に強いように感じます。クリエイターの意識も見えにくい中でTAKUROMANさんは本当に欲しい人に届けたいという思いが強いということですね
TAKUROMAN 僕は始めたのが遅いんです。35歳でゼロから始めて数年経ち、ようやく企業からも声をかけて頂けるようになりました。

なので、ひとりの人が「ああこれいいよ」と言ってくれるだけでうれしいんですよ。そういう意味でターゲットはひとりなんですね。

昨日たまたまMINTした作品があって、instagramで一人の人からすごく感激したというDMをいただけたんです。絵も送ってきてくれて自分も描いているんだけど、とても好きな色使いで憧れます、というようなことを言ってくれて、それだけで自分にとってのKPIをある意味、満たしているんですよ。

やはり僕はアート表現者なわけで、何かを表現したくて描いているのでその本来のKPIというのはどれだけ心が動いてくれたかということだと思うんですね。

でもそれって測りようがないから「いくらで売れた」とか「いっぱい売れた」となるんですけど、なんというか、一人でも心が動いてくれることは十分嬉しいですね。
 
──35歳からアートの道に進まれたということですが、どういった思いや経緯があったのか聞かせてください
TAKUROMAN 子どもの頃から漫画家になりたいという思いがあってずっと生きてきましたが、受験勉強や部活などいろんなことに追われてそれまで何にもやってこなかったんです。

でも思いだけはずっとあって、35になって限界が来まして。妻子もいますし、ただちょっともうだめだなということで会社もお休みして漫画の学校に35歳で東京に1人で行って通い始めたんです。

周りも18から20歳くらいの子ばかりで面白かったり、初めてやろうと思っていたことをやれている感じもあったのでとても新鮮でした。そこで師匠に出会えて今に至るんですが、その時は理由がわからなかったことが最近ようやくわかったんです。

僕が本当にやるべきことは漫画などの方法を問わず何かを表現するということだったんです。人間は何らかの形で何かを表現する生き物だと思うのですが、僕はやはり絵というかそういうビジュアルによる表現をしたかったんでしょうね。

なのでやってよかったと思っています。決死の覚悟でしたが(笑)
 
──決断には勇気がいるところだったと思うんですけど、周りのご理解は得られたのですか?
TAKUROMAN いや、なかなか理解はされませんでしたね。

おかしくなったんじゃないかとか、一回カウンセリングを受けた方がいいみたいなことで実際に行きましたが、正常でした(笑)やるしかなかったからやったんです。それだけですので、最初は理解されませんでしたが、やってよかったです、やはり。

そこで素晴らしい先生に出会えて。僕は必死でしたから学校の中だけでなく学校の外でも色々知識を身につけたかったので当時、人体クロッキーという本を読んで人物の描き方を勉強していたんですが、その著者の方に直接教わりたいなと思ったんです。

それが高桑真恵先生(@koomyie)で、その方にメールを打ったところ、直接教えていただけることになったのです。3カ月くらい、もう一人僕と同じような方と一緒にプライベートレッスンをみっちり特訓していただきました。

先生は「表現だから自由なんだよ」「どんなものも自分の表現でやれば描けるじゃないか」というとても広い考え方を持っていました。3ヶ月のレッスンの最後に「もう描けないものはないよ」と太鼓判を押していただいて、そこから自分にとって世界が開けたんです。

実はその後もまた迷った時期があり、うまく描けなかったんですが、4年くらい前にロシア旅行に初めて行ったときにいろんな芸術に触れる機会がありました。

駅の天井などがすごく芸術的な形をしていて。ロシアから帰ったら急に作風が変わって今みたいな感じになったというのは何があるかわからないなと思っています。
 
──TAKUROMANさんの作品にはデジタルっぽい印象を受けるのですが、作品のポイントだったり、制作するときの手順などを教えていただけますか?
TAKUROMAN 僕の場合は主にiPhone、iPadのProcreateというアプリを使って、ドローイングにより偶然できる形を大事にして描いています。

狙って描かないんです。狙って描くと線が歪んだりわざとらしくなったりすることがあるのですが、狙って描かないようにすると、逆に自分でも驚くほど美しいものが出てくることがあって、そこに色を直感的に付けていって仕上げていきます。

偶然の産物みたいなことを重視しているので、どちらかというと自分が描いているというよりは降りてきた偶然が生まれたような感じになります。よく考えると人の人生も偶然生まれるわけですね。

偶然人と人が出会い、偶然恋をして生まれてくるということが起こっていて。結局偶然をいかに生かすかということって人生そのものじゃないかなと思っています。そこで何か人生だったり、自然界の奇跡みたいなことをその描き方でなら表現できると思っていて。そういう思いを重ねて描いているところはあります。
 
──これまで作品の再現不可能性みたいなテーマでも描かれていたと思いますが、偶然だから必然的に同じものは2度とできることはないということですか?
TAKUROMAN 似たものはできるかもしれませんがやはり全く同じにはならないでしょうね。そういう固有性というか代替不可能性というものとNFTはちょっと重なるところもあるのかもしれません。
 
──最近国内でもようやく、有名なインフルエンサーもNFTについて言及するようになってきていますが、NFT界隈全体としては今後どうなっていくと思いますか?
TAKUROMAN 市場規模はまだ日本は遅れているから今後どんどん大きくなっていくであろうというようなツイートを見かけますが、一方で不安を感じるアーティストさんもいるようです。

いっときのバブルが終わったと思われていたり、逆に参入が増えて競争が激しくなることを恐れる方もいるのかもしれません。でも、いずれにしても買う方も増えるしクリエイターももっと増えると思います。8歳の方のNFTがめちゃくちゃ高値で売れたり、そういう低年齢化とか何が起こるかわからない面白さもあると思うんです。

ただ、やはり今後は「伝統的」というか、美術界でやってきた方が入ってくるはずです。最近も草間彌生さんの作品が十数億円で売れたというニュースがあったと思いますが、ほとんどの方はまだ静観しているように思います。

美術のもともとアナログな油絵だったり日本画の方など、そういう方が入ってきたときにはもっと混沌としていきそうです。デジタル勢対アナログ・トラディショナル勢みたいな感じの戦い。いや戦いというか融合していく感じになるでしょうね。

そこで双方が新しい気づきを得られれば何かまた化学反応みたいな感じになって新しい作品につながることもあると思います。デジタルネイティブな方たちと、伝統的なやり方で来ている方の考え方は色々違うことがあるので、それが融合してうまく日本のカルチャーとして育っていくと、ものすごく強いことになるのではと思っています。
 
──今はまだスタートの段階だと?
TAKUROMAN 美術界は伝統的な重みがある分、慎重なのだと思います。作家さんの価値も大事にしているからなかなかリスクは冒せないですよね。

ただこれだけNFTが盛り上がってきているのを無視しているわけにもいかないし、作家にとって大きなチャンスだと思います。世界に開けたマーケットがいきなり現れるようになるのでそこがどうなっていくかですよね。僕もその中でどうにか存在感を出していけるようにしたいと思っています。
 
──最後になりますが、今後の展望や意気込みを教えてください
TAKUROMAN 僕にとっては、デジタルの価値が生まれたことは本当に衝撃的でした。もともと遅くから始めているので本場の油絵で描いたりする技術はないんです。

ただデジタルは電車の中でも描けたりするので、すごくとっつきやすくて、人によっては絶大な力を持つツールだと思います。

でも昔とある芸術家さんから、(僕がデジタルで描いていることは知らずに)手描きで描いてるから唯一の価値なんだと、デジタルは誰でもコピーできるでしょって言われたんです。あの時は正直ちょっと悲しかったです。その当時自分が描いているものは価値がないのかなって思ってしまいました。

でもNFTの登場でデジタルがユニークな価値を持ったことは本当にすごい衝撃ですし、自信が持てたんです。さらにデジタルは伝統的なアナログ勢に勝てることが1つあって、それはデジタルで描いたものはデジタル上で何もエネルギーが失われないことです。アナログのものをデジタルにスキャンする時は絶対ちょっとしたロスが生じるんです。

原画の方がいいんですよ。もし原画をNFTにした場合、どちらかを唯一のものにするならば、原画の方が売れたらNFTで発行したものはバーンしないといけないですし、買った人としてもその原画を残す方がいいわけですよね。

ただデジタルはそのままなので、そこはアナログにはない大きなアドバンテージではないかと思っています。できるだけ僕としては最初にお話しした通り、世界に一人でもすごく共感してくれる方を見つけたいという思いがあります。海にメッセージ入りのボトルを流すみたいな感覚なんです。

実は「36FUJI」の絵にもそのメッセージをちょっと入れたんです。探さないと見つけられないくらいのちっちゃいボトルを描き入れてみました。これまでの世界では、見つけてくれる方がいるかどうかもわからないし、見つけた時もわからないという状態だったわけです。

でもこのNFTという海の中では誰かが受け取ったら確実にわかるんです。受け取るのが1人でもいいという思いでやっていて、そういう想いを1人の一番共感する方が受け取ってくれれば一番ありがたいことだと思っています。

それは身近な人だったりあるいは地球の反対側にいる方かもしれないですが、そういう想いを持ちながらやっていきたいので、できるだけ流行り廃りに流されないようにしたいと思っています。
 
──作り手の側からどのように人に渡っていくかを意識するというのは、我々に無かった知見なので本当に参考になります。では「36FUJI」の絵の瓶を探してみますね
TAKUROMAN ありがとうございます、小さくて見えないかもしれないですが(笑)。でもそういうメッセージは込めました。

──本日はお忙しい中ありがとうございました
36FUJIプロジェクトのTAKUROMANさん作品(サンプル)
36FUJI

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執筆者

城島ジョージNaruminてんでんへいきょりおやぶちゃんWEB3NOW

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